肩関節 手術記録テンプレート

手術記録テンプレート:肩関節脱臼〜Bankart法〜

全身麻酔下に関節の動揺性を確認し、前下方の動揺性を認めた。

3 portal  前後ポータル作成し手術開始。

 

以下の所見を得た。

PATHOLOGY

Synovitis:RI(+)LHB(+) axillary pouch(+)

Bankart lesion:(-)

Hill-Sachs lesion:(+)

Rotator Cuff Tear:(-)

SLAP:(-)

 

VAPR、shaverにより軟部組織を可及的に除去。

関節唇は安定していたが、AIGHLの緩みを認めた。

90度外転、外旋したが骨頭が関節窩を乗り越えることは確認できなかったが、骨頭の前方への動揺性は認めた。また下垂位で90度外旋時に後方鏡視でHill-Sachs lesionを認めたが、狭く、浅かったためこちらの修復は不要と判断した。

肩峰外側縁外側より前上方ポータルを作成。まず関節唇2時方向を皮切りにティッシュエレベーター、ラスプにて関節唇を完全に剥離させた。2時から7時方向まで十分に行った。

鏡視下Bankart法に移行

キュレッダー、shaverにて母床を作成しアンカーを順に打ち込んだ。

①6時  1.4㎜ ジャガーノット スーチャーアンカー

カスパリパンチを用い、可及的に関節唇と関節包に奥深く(6時半)にかけた。

②5時半 径1.4㎜ ジャガーノット スーチャーアンカー

カスパリパンチを用い、関節唇と関節包の6時方向に糸を通した。②を持ち上げながら①を結紮した。

③5時 PEEK Knotoless Suture Tak 3mm

関節唇を十分に引きあげながらスーチャーフックにて5時半方向に糸を通し、③をもちあげながら②を結紮し、その後③を結紮した。

④4時 PEEK Knotoless Suture Tak 3mm

関節唇・関節包を十分に引きあげながらスーチャーフックにて4時半時方向に糸を通し、結紮した。この際に③を増し締めした

⑤3時 PEEK Knotoless Suture Tak 3mm

関節唇を十分に引きあげながらスーチャーフックにて3時半方向に糸を通し、結紮した。この際に④の増し締めを行った。

⑥2時 PEEK Knotoless Suture Tak 3mm

関節唇を十分に引きあげながらスーチャーフックにて2時方向に糸を通し、結紮した。この際に⑤の増し締めを行った。

 

この時点で良好な制動性を得ており、90度外旋、外転にて容易に骨頭が前方に移行しない事を確認した。

 

<インプラント>

・JuggerKnot 1.4mm:2本

・PEEK Knotoless Suture Tak 3mm:4本

 

外固定:三角巾+バストバンド

 

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  • この記事を書いた人

脊本 侑(ゆるドク)

アラフォー勤務医
医学博士 ❘ 整形外科専門医
脊椎脊髄指導医 ❘ 脊椎脊髄病医 ❘ 難病指定医
医療ライター ❘ Webディレクター
オンライン美容皮膚科にも勤務
広島東洋カープファン
『ゆるく生きる』がモットー
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